情けない話ではありますが、私は26歳になってようやく「生きていくこと」と
腹を決めて向き合おうと思えるようになりました。ちゃんと生きていくために、
覚悟を持とうと思います。それは、幸せに生きるということの覚悟です。
不幸を捨てる勇気です。
正直、まだまだ怖い気持ちもあります。私にとって幸福というものはひどくぼんやり
したイメージで、不幸の方が余程自分をここに留めてくれるものだから。
けれど、これまで出逢ってきた大勢のあなたのおかげで、
私は息の仕方が分からなくなることもなくなってきました。
世界のやさしさを信じられるようにもなりました。元々、信じることは得意です。
だから今は、あなたのような人たちがたくさんいることも信じられます。
形の分からない、ふわふわとした幸福というやつも、信じられそうな気がします。
年相応のナイーブな悩みや、下らない会話、必死で夢中になって表現した自分。
分かりあえたり、分かちあえなかったり、ひどく不安定な安らぎの中で
息をしていた日々は、それでも本当に大切で愛しいものでした。
私に創ることの楽しさを教えてくれたのも、歌を歌わせてくれたのも、
居場所をくれたのも、人を信じることを教えてくれたのも、皆あなたでした。
小さな小さな出逢いの重なりが今の私を形成しています。
一緒に夜まで話をしてくれたあなた。泣きながら抱き合ってくれたあなた。
言葉を交わしてくれたあなた。
ひとつひとつ、一人一人に生かされてきたなぁと心底思います。
いつか私の名前で文章を書いた本を持って、あなたにお礼を言いに行きたい。
また歌うことがあれば、楽しく歌いたい。今と変わらず、ずっと良い関係を続けたい。
そんな小さな願いを込めて、あなたに手紙を送ります。
中西 須瑞化

手(hand)
右利き(ボールペン / 三菱鉛筆 [ジェットストリーム 0.5])

紙(paper)
これまで私に出逢ってくれた方宛(レターセット / DAISO [No.218 シンプル柄])

人(person)
中西 須瑞化(26歳 / フリーランス)
入筆時間
30分
好きな言葉
転んでも、また立ち上がって進めばいい
好きな本
梶井基次郎「檸檬」
最後に手紙を書いたのは?
大学を卒業する先輩に。3年くらい前?
手紙人になった感想
久しぶりにペンをとり、言葉を書きました。
頭に思い浮かべながら綴るということは、やっぱり特別だなぁと思います。
出張しまくりで慌てて100円で買ったレターセットも含め、
今の私を表現させてもらえた良い機会でした。
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