手紙人 No.025
中里 健太郎 / Kentaro Nakazato
「お母さんへ」

    お元気ですか?ご無沙汰しております。
    なかなか会いに帰らずごめんなさい。
    かわりにと言ってはなんですが、手紙を書こうと思います。
    ずっと前から、伝えたいと思っていたことがあります。
    もしかしたら、お母さんは気づいていたかもしれません。
    もしかしたら、とても驚かれるかもしれません。
    それは、僕がゲイだということです。
    ゲイだと聞くとテレビのイメージなどで
    どのような印象をもたれるかわかりませんが、
    別に女性になりたいとか、そういう事ではありません。
    単純に男性として同性が恋愛対象だということです。
    なぜ、わざわざこのことを伝えようと思ったのかというと、
    お母さんに知ってもらいたかったのです。
    ぼくはちゃんと人を愛せるのだということ、
    ぼくには今、互いに大事に思いあえて愛しあえる相手がいるということ、
    そんな僕を認めてくれる大切な友人がたくさんいること、
    そして今、自分は幸せで、生まれて来たことがうれしくてたまらないこと。
    お母さん、生んでくれてありがとう。

    中里 健太郎






    手(hand)
    右利き(ジェルボールペン / ZEBRA [サラサ0.7])





    紙(paper)
    母宛(ノート / 無印良品 [再生紙らくがき帳 無地・B5・80枚])





    人(person)
    中里 健太郎 a.k.a. LA.漱石(39歳 / 介護職・アーティスト)


    入筆時間
    20分
    好きな言葉
    おきらく ごくらく
    好きな本
    ヴィクトール・E・フランクル「夜と霧」
    最後に手紙を書いたのは?
    はじめて書きました。
    手紙人になった感想
    自分にとっての大切な人に、
    何を伝えたいのか発見できてよかった。
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